澤村美貴子先生侍史
こんばんは。先日は、私の講演をお聞きいただき、ありがとうございました。また今回は興味深いご質問をいただき、ありがとうございます。先日の講演会は主催がレニン7阻害薬(DRI:アリスキレン)のメーカーではなかったので、DRIについては詳しくお話しませんでしたので、今回ご紹介させていただきます。
現在、我々の臨床研究グループでもDRIを用いた研究を行っていますが、降圧効果は良好のようです。現在までに報告されている大規模臨床ではAVOID試験、ALOFT試験などがあります。ARBにDRIを併用することにより、尿中アルブミンの更なる低下や、血中BNPの有意な低下が報告されており、心保護効果、腎保護効果などが期待される薬剤といえそうです。またACE阻害薬やARBの投与により血漿レニン活性が亢進することが報告されていますので、それをDRIで抑制することは理にかなった治療といえます。よって今後、ARBで降圧効果が不十分な症例にはDRIが併用されると考えられています。
簡単ですが、ご質問に対する私の考えをご報告させていただきました。